ブラキシズム

いままで長い間、歯科の二大疾患は虫歯 (う蝕) と歯槽膿漏 (歯周病) と言われてきました。しかし最近そのどちらでもない原因で歯科医院を訪れる患者さんが増えてきています。

例えば、歯がしみる、歯肉が腫れた、歯肉がやせてきた、歯が痛い、歯の根元がえぐれてきた、顎が痛い、etc。Ｘ線診査をしても顕著な虫歯 (う蝕) や歯周病がないのに、色んな症状がでるのです。

これらの原因がなんと「ブラキシズム (歯ぎしり、くいしばり、かみしめ)」であることがわかってきました。今や歯科の三大疾患のひとつになりつつあるとさえ言えます。 またメインテナンスにおいてもブラキシズムは、チェックポイントのひとつとして加えなければ歯の長期的健康維持を得られないことがわかってきました。

ブラキシズムが原因

ブラキシズムが原因だと思われる症例です。上の歯のポーセレンで、下の歯が摩耗しています。

患者さんひとりひとりにピッタリ合ったナイトガードをお作りします。
ナイトガードは健康保険の適応を受けることが可能で、約7,000円程度の自己負担で提供できます。ちなみに、自分で加熱して成型できるマウスピースのキット (5,000円〜10,000円) も市販されていますが、位置決めや上下の歯のかみ合わせに狂いを生じやすいのでやめた方がよいでしょう。不適切な装置を使い続けることで顎関節症になってしまう恐れもあります。